はじめに
うつ病、不安障害といった心の病は、かつて「神経症」と呼ばれていたように、神経の働きが原因で起こるものです。よく知られている精神に関わる神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン)も神経細胞から放出される物質です。
つまり、「心の病」とは神経の働き方の問題のことで、HSP気質の人がもつ神経の過敏さとも密接な関係があります。
・鈍感 ⇒神経の乱れが起こりにくい⇒精神疾患になりにくい。
・繊細 ⇒神経の乱れが起こりやすい⇒精神疾患になりやすい。
うつ病の発症は、仕事、対人関係のストレスとメディアでよく言われていますが、実はちょっとしたショックな出来事で起こります。
例えば、失恋、大切な人の死、ペットの死、大切な試験の失敗、レイプ、災害など。
つまり、感受性の強い人ほど、普通の人では何ともないようなことでも、大きなショックに感じ心の病を発症してしまうのです。これは、アクシデント的なもので起こるもので、未然に仕事のようなストレス管理で防ぐのはとても困難・・・。
うつ病は一度発症してしまうと体調、精神のコントロールが利きにくくなり日常生活、仕事、さらには対人関係、人生まで台無しにさせてしまう恐ろしいものです。
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大うつ病、不安障害になりやすいMBTIタイプ
Janowsky,Hong & Morter,1998による研究報告
(%は大うつ病に対する比率)
MBTI性格診断とは
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解離性障害とHSP、大うつ病の関係
最初に、HSPと関係のある解離性障害、大うつ病の関係について説明するよ!
HSPとは感受性が強い人の気質で、感情を司る脳の偏桃体、刺激を感知する島皮質といった器官が活発なために起こる神経過敏な気質で特に病気ではありません。感覚が過敏になり、刺激を受けやすく、人の感情にも敏感になります。
また、HSP気質の人は、解離を受けやすく、トラウマによって「解離性障害」になりやすいと言われています。解離とは、意識や記憶などに関する感覚をまとめる能力が一時的に失われた状態で、解離性障害は病的、持続的に生じるトラウマティックな症状です。
解離性障害にも、いくつか分類されていますが、主なものは「離人症」と呼ばれるものです。
この離人症にかかると、
・頭がぼーとして集中力が低下する
・頭がもやもやと曇った感じになる(ブレイン・フォグ)
・感情か低下する
・無気力感、生きている実感がなくなる
・ものごとをあれこれと深く考えてしまう
・過眠傾向になり、疲れやすい
・地が足についていないような感覚になる
・趣味がなくなる
といったような症状があらわれます。
よく深く考える哲学者も、この解離性障害を伴なっていると言われています。
HSPの人の中にはぼーと空想に耽る人もいますがそれも解離のせいです。
なんか、生きてても楽しいことがない、趣味がない、と感じる人は解離性障害を受けている可能性がありますね。
ただ、HSPだからといっても必ずしも解離性障害、うつ病になるとは限りません。何等かのトラウマティックなことがきっかけで発症する確率が高い特性ともいえますね。
一番の悪影響は家庭環境、毒親(だいたい健常者)が根本原因にありますね。
親ガチャ、環境ガチャ
一方、うつ病(大うつ病 従来型)は解離性障害が強くなった状態のもので、より失感感情、憂鬱感、疲労感、睡眠障害が慢性的に続き、日常生活にも支障がでてくるようなレベルのものを指します。
違い
①HSP :神経過敏で感受性が高い気質。環境の影響を受けやすく解離を受けやすいのが特徴。傷つきやすい、生きにくさのラベリング、病気というわけでない。深く考える内向型で過眠傾向の人が多い。疲れやすいタイプのため休日は家で一人で過ごす人が多い。
②解離性障害 :トラウマティックな症状。無気力、日常生活への支障は軽微(離人症、健忘、同一性があるが8割は離人症)(トラウマ後遺症)中学~高校性あたりで発症しやすい。親の過干渉など慢性ストレスで起こりやすい。 幻聴や幻覚を見聞きすることもあり、統合失調症とも間違われやすい。
③抑うつ:胸やけ、吐き気、むかむか、憂鬱、不眠など(悩みやストレスが原因)(うつ病と勘違いしてしまいがちな適応障害レベル。初診では様子見のためだいたい抑うつ病と診断され抗不安薬や睡眠薬が処方されることが多い。ベンゾジアゼピン被害になりやすい)
④過労:1869年アメリカ精神科医ベアードによって「神経衰弱」と名付けられたもの。めまい、筋緊張性頭痛、くつろげない感じ、いらいら感、消化不良などが現れる。現在は慢性疲労症候群となっている。
⑤不安障害 :PTSD,パニック障害、過呼吸、不眠など(トラウマ後遺症)非定型うつ(摂食障害、強迫性障害を併発することも)境界性パーソナリティタイプに多い。右脳優位(交感神経優位タイプ)主に抗不安薬、睡眠薬が処方される
⑥うつ病(大うつ病):かつては神経症の分類に。精神病(統合失調症、躁鬱病)とは全く別物と分類されてきた。製薬会社のSSRI販売拡販目的のため「うつ病はセロトニン減少によっておこる」というセロトニン仮説を根拠に1998年以降日本でうつ病が知られるようになった。大うつの「大」はるDSM診断基準に、正式名称として「Major Depressive Disorder」と記載されており、この「Major」を和訳するとき「大」と訳したためで、特に重篤なうつ病という意味ではない。
解離性障害が強い症状。日常生活に支障がでるもの(気分障害)強い無気力、失感感情、眠気、自虐的なのが特徴(トラウマ後遺症)。抗うつ薬がよく効く。睡眠薬、抗不安薬、抗精神薬を服用することはない。(健康的な人が飲む続けると離脱症状が現れうつ病になったかのようになる。左脳優位(副交感神経タイプ)
解離が強くなると自閉的傾向が強くなり、強い悲壮感がでて人との関わりを避けようとする。かまってちゃんとは異なる。(かまってちゃんは「ミュンジハウゼン症候群」)そのため先天的な自閉症と間違いやすい。(違いとして発達障害者は恋愛に興味があまりないこと、人の表情から感情を読み取れない、嘘を見抜きにくい、ユーモアが理解できない、匂いや痛みに鈍感、単純作業は得意で複雑な仕事は苦手、努力できない))
加害意識(相手に迷惑にならない行動を心掛ける)が強いので、トラブルを起こすようなことがない。
育成期の頃からの大きなトラウマを何度か経験して発症するもの(複雑性PTSD)でもあるので、家庭環境に問題がなかった人はかかりにくい。
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古くは「精神病」と呼ばれたもの。
2000年代初期まで、うつ病(神経症)と統合失調症、双極性障害(精神病)は全く別の症状とされてきたが、現在はごちゃまぜ。医師の気分で決める。
⑦双極性障害I型(躁鬱病と呼ばれたもの)、Ⅱ型(2009年頃登録):
現在はうつ病と同じく「気分障害」と同じカテゴリ。
一型は真正の双極性障害であるが、ベテラン医師でもほとんど見かけることはないといわれていた。統合失調症者よりもはるかに少ない状況であったが、2009年「双極性障害キャンペーン以降」双極性障害2型の診断名がつく人が目立つようになっている。1998年からはじまった「うつ病キャンペーン」による向精神薬による薬害をごまかすためにつくられたものと考えられている。
⑧統合失調症:ドーパミン過剰が原因とされ妄想、幻聴などを特徴とする。
(ドーパミン仮説)現在はグルタミン酸過剰で起こるとも(グルタミン酸仮説)言われはっきりとした原因ははっきりしていない。人が誰もいないのにあたかも対話している、宇宙人と対話してますといった言動、支離滅裂、解読不可能な文章を書く、会話が成立しない人はその可能性が高い。ドーパミン抑制の抗精神薬が処方される。本物の統合失調症の人には効きがよいが、そうでない人は統合失調症のようになっていく。
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その他
⑨医原病:薬が原因で引き起こされる症状。長期間向精神薬を服用し続けていくと不安障害、うつ病のような症状が現れ日常生活に支障をたしてくるようになる。
投薬治療を長期間受けている人は医原病になっている。
(健常者も精神疾患者も)
適応障害→うつ病、パニック→双極性2型はよくある医原病確定パターン
大うつ病の場合でも投薬治療をしなければ症状が悪化していくことはない。
特に「睡眠薬,抗不安薬」を服用することで起こる「ベンゾジアゼピン離脱症候群」は世界的に有名。危険性はアル中と変わりなく、急な減薬時はパニック、自殺念慮、不随意運動、最悪ALS様症状(筋委縮 筋肉がなくなり死亡に至る)を引き起こすケースもある。
(向精神薬全般にみられるが特にデパス服用者に多くみられる 人生の変転・下山日記 (goo.ne.jp)が有名)
ベンゾ系は半年以上服用で約80%の人に離脱症状が現れることが報告されている。
離脱症状のことを「再発」「症状がよくなっていない」と勘違いする者も少なくない。
「再発」「寛解」という言葉も薬害をごまかすためにつくられた用語とも言われている。
服薬量が多い人は、減薬に数年にわたる時間を要するためALS発症リスクが高く安易な減薬は危険を伴う。特にベンゾだけでなく、他の向精神薬でもみられる。
alsではないけれど未知の病気それとも薬害?
ベンゾジアゼピン離脱3年を迎えての状態観察
ベンゾ薬害による筋委縮と思われる状況
⑩うつ病に似た脳の病気:脳腫瘍、バセドウ病、橋本病(血液検査で分かる)
⑪栄養不足:ファーストフードを主食としているとビタミンB1欠乏症になりメンタル不調となりやすい。
⑿新型うつ病:2005年頃に登場したメディア用語。未熟うつ、逃避うつ、意識高い系うつともいわれる自己愛が強いタイプ。大うつ病の症状とは真逆で被害者意識、他責傾向が強く罪悪感希薄であるのが特徴。(スピリチュアル的にはエナジーヴァンパイア)
食欲、性欲は旺盛であるが、勤務中もほとんど働かず、勤務態度に問題がある。
几帳面さ、奉仕的傾向はみられず手抜き仕事が多い。
それを指摘するとパワハラ、モラハラ、傷ついたと大げさにいうため周囲から信頼されにくく孤立しやすい。繊細ヤクザはこの部類。
抗うつ薬は効かないため(うつ病ではない)、抗不安薬、睡眠薬が処方される。
脳科学的には認知機能を司る「前頭葉(人間脳、創造脳)」の働きが弱いと考えられている。
“新型うつ”、医師の間でも判断分かれる…強い他者非難・他責傾向、休職し復帰を極力後回し | ビジネスジャーナル (biz-journal.jp)
職場の若手人材に急増する「未熟型うつ」の正体 | 「会社のワガママちゃん」対処法 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
出社を迫られると都合よく発症する…「うつ貴族」は抗うつ薬では治らない 腫れ物に触るような対応は逆効果 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
新型うつはよくわかりませんが、いずれも、脳や神経の働きが関係しているものなのですね。
トラウマ、ストレス、悩み、疲れ・・
似ているようで違うんですよ。
ストレス、悩みは一時的なもの。
トラウマは後遺症でストレス、悩みがなくても慢性的に精神、体調両面から不調が続くもの。
みたいなかんじかな。
うつ病は後遺症のほうです。
従来タイプのうつ病は発症すると眠気が一日中強くなります。うつ病は「冬眠状態」のような防衛反応のことで、強い眠気(固まり)によってストレスから身を守るものなのです。
日本ではいまだうつ病は交感神経優位状態という医師が多いですが、本当は副交感神経優位(背側迷走神経優位)でいまや世界では常識。(1998年に提唱されたポリヴェーガル理論によってうつ病メカニズムが解明されていますが日本の医師は大学で学んでいないので知らない人が多いのでよく理解していない。なぜか、作業療法士のほうに理解している人が多い)
精神疾患は神経系統の乱れ。適切な療法があれば後遺症もなく治すことができる。
一方医原病は、薬の作用によって神経細胞が損傷、破壊されている状態なんだ。
いくら向精神薬を断薬できたとしても、薬による後遺症が永遠に残る可能性が高くなる。
特に「離脱症状」が薬の減薬、断薬を困難にさせるために薬が手放せなくなり、一生通院が前提となってくるのです。
最近は向精神薬の「離脱症状」について大学でも教わっているようですね。
離脱症状の知識は医師にあっても、ALS状症状がある医師はほとんどいないので減薬する場合は注意が必要だな。大量に薬漬けにされてしまったら社会復帰は絶望的となる。
精神医療の事に詳しくない方は「精神科医は今日もやりたい放題」をまず読むといいですね。
最も大うつ病になりやすいMBTIタイプは何?
MBTIのタイプ診断においては、16タイプのキャラクターで性格分類されますが、欧米では16タイプとうつ病、不安障害とのかかりやすさの研究調査が行われています。
以下の研究調査によると、
IFタイプ(ISFJ,ISFP,INFJ,INFP)が抑うつ状態や不安をかかえやすく、EFタイプが耐性が強いという結果がでているようです。(ただし、これは集団生活の中においてのもので、反対の環境の場合、つまり集団から外れ孤独に追いやられた場合は逆の結果になるのかもしれません。)
また、大うつ病の発症率は全体に対してISFP(29%)、ISFJ(15%)、INFP(15%)とIFタイプが占めている結果が報告されています。(INFJは16タイプの中でも最も少ないタイプなので全体に占める割合は少ないものの発症率は高いものと予想されます。)
単極性うつ病患者を対象とした調査からは、臨床群は対照群よりも一般態度では内向タイプ、心的機能では感情タイプと感覚タイプの出現が対照群よりも有意に多くみられること、また MBTI の 16 タイプに分類すると ISFP(内向 – 感覚 – 感情 – 知覚)が全体の 29%、ISFJ(内向 – 感覚 -感情 – 判断)が 15%、INFP(内向 – 直観 – 感情 – 知覚)が 15%を占めることから IF タイプの割合が高く、対照群と比べても多いことが報告されている(Janowsky,Hong & Morter,1998)。
女子大生における心理学的タイプと精神的健康,主観的適応との関連
別の抑うつ患者を対象とした調査結果でも ISFJ と ISFP の割合が高いことが報告され(Bisbee,Mullary & Osmond,1982)、IF タイプを抑うつ発症の脆弱性要因と仮定してもおかしくないと述べられている 。
ISFPは16タイプの中でも「解離性障害」を受けやすいタイプといいます。
また、HSP気質はINFP、INFJが高いグループと考えられており、
以上の結果からも、IFグループがHSP気質の多いグループとみなせるものと考えられます。
参考文献
ISFPの私の性格 #mbti診断 #isfp特徴 #性格診断 | TikTok
ISFPは男と女、大人と子供、繊細さと大胆さ、温和さとクールさといった矛盾する気質が混在したようなタイプです。
そのため、内面は複雑になりやすく、葛藤をかかえやすいともいえますね。
+-=0という感じで一人好きで「なんでもいいよ」とよく言う人はISFPでしょうね。
ISFPの人は寝るのが得意と言われていますが、これも解離性障害を受けやすい気質からなのかもしれません。傷つきやすい一方寝ることで嫌なことを忘れたりエネルギーを充填しているんです。
HSPによく寝る人が多い理由。疲れが取れるオススメ快眠方法 | オンボーディング | HR BLOG | 経営者と役員とともに社会を『HAPPY』にする (motifyhr.jp)
HSPに該当するキーワードはほぼISFPに合致してるんですよね。
解離を受けやすい、よく寝る人が多い、罪悪感を感じやすい、洞察力が高い、反省する、疲労がたまりやすい、感受性が高い、自然が好き、一人の時間が好き、平和主義、クリエイティブ、内向的、人の影響を受けやすい、自意識が明るい,芸術に興味がある、人の感情に左右されやすい
うつ病になる人って感情コントロールが下手でネガティブな人がなるイメージがありますが、あまり怒らないような平和主義で温厚で優しい奉仕タイプがなりやすいんですね。
大うつ病の代表例:マザーテレサ(ISFJ)
35歳で発症~(約50年)
向精神薬を服用しないと悪化することはないことを示す代表例の一人
メランコリーうつは宗教の教義に誠実な者が陥るとされてきた。
有名人の精神疾患タイプ
偉人の中でも、IFタイプあるいはI型に精神疾患者が偏っている傾向がみられますね。
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Natural-Spi研究所大神司
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