龍神の記憶と目覚め  旅行記録12:奈良 柳生の里探訪 | 龍神の記憶と目覚め 

旅行記録12:奈良 柳生の里探訪

大阪で面談

スカウトの連絡があったのは、農業資材関係の会社からでした。 半導体の仕事をしていた私が、なぜ農業系なのかと不思議に思いながらも、もともと自然を相手にしたいという気持ちがあったので、一応OKの返事を出しました。
勤務先は香川で、生まれ故郷である善通寺のすぐ近くだと聞き、どこか縁のようなものを感じました。

まずは大阪本社で人事との面談があるということで、ビルへ向かいました。
面談官は二人。 なぜか向こうから誘っておいて、開口一番に
この会社に来たい熱意を聞かせてほしい
と言われました。
(最初は説明を聞きに来てくださいと言われていたのに、おもいきり面接1時間でした。)

いや、逆になぜ誘ったのかと言いたいところでしたが、
「自然が好きで、自然を相手にしたいと思ったからです」
と無難に答えておきました。

すると、
「本当に採用したい人は地元の愛媛にいるので、そちらへ行ってください」
と言われ、面接日と場所を告げられました。

面接日まで少し時間があったので、どう過ごそうか考えた末に、ふと柳生の里へ行ってみようと思いました。

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奈良 柳生の里へのアクセス

奈良市内の奈良駅前から柳生行きのバスに乗車。
柳生駅で下車

柳生の郷へ

奈良市街をバスに乗り、しばらくするとやがて人気の少ない山道へと進んでいきます。
東山道を進むと景色はしだいに素朴な農村の姿へと変わっていきます。
「柳生」で降りるつもりが間違えて手前の「大柳生」で降りてしまい、そこから柳生の郷まで歩くことに。

奈良の東山中、ゆるやかな稜線に抱かれるようにして広がる山並みを眺めながら、ゆっくりと歩みを進めました。山肌には秋の色が深く染み込み、ところどころに残る紅葉が、冷たい空気の中でひっそりと揺れています。

季節はすでに晩秋。肌に触れる風は少し冷たく、吐く息が白くなっていました。道の脇には葉のない枝木が立ち並び、流れる小川は勢いを失い、どこか寂しげな音を立てながら流れていきます。その水音が、山里の静けさをいっそう際立たせているようでした。

耳を澄ませば、遠くで鳥の声がひとつ、またひとつ。人の気配の少ない山道を歩いていると、まるで時間そのものがゆっくりと流れはじめ、心の奥にたまっていたものが静かにほどけていくように感じられました。

この周辺には、白壁造りの民家や土蔵が今なお点在していて、歩いているだけでどこか懐かしい昭和のレトロ感が漂っていました。新しい建物が少ないせいか、時間がゆっくりと積み重なってきた気配がそのまま残っていて、まるで子どもの頃に見た風景の一部が、ひっそりと山里に息づいているようでした。

白壁の向こうからは薪の匂いがかすかに漂い、軒先には干し柿が揺れ、土蔵の黒いなまこ壁が秋の光を受けて静かに輝いています。観光地として整えられすぎていない素朴さがあり、どの家も、どの路地も、そこに暮らす人々の時間をそのまま抱きしめているようでした。

山の冷たい空気と、昭和の面影が混じり合うこの一帯を歩いていると、旅をしているというより、遠い記憶の中へそっと帰っていくような、不思議な懐かしさが胸に広がりました。

だいたい、どんな田舎道を歩いてみても、どこかに電線や電柱が視界の端に入ってくるものです。 ところが、このあたりは不思議なほど電柱が少なく、空を横切る電線もほとんど見当たりませんでした。

そのせいか、山里の風景が驚くほどすっきりとしていて、紅葉した山の稜線や、刈り取りを終えた田んぼの広がりが、まるで絵巻物のように素直に目に飛び込んできます。

山は紅葉しはじめ、稲刈りを終えた田園風景が広がる風景が続きます。
その広い田の真ん中に、ぽつんと一本の木が立っていて、思わず目を奪われます。

田園風景の中を歩いていると、ふいに「忍術学院」と書かれた看板が目に入りました。 こんな静かな山里に、まさか忍者の学校があるとは思わず、思わず二度見してしまいます。

気になって調べてみると、どうやら国内でも珍しい“忍術を学べる学校”らしく、観光向けの体験施設とは少し違う本格的な取り組みのようでした。

やがて道は、人気も民家もない薄暗い山の中へと入っていきました。
さっきまで広がっていた田園風景が嘘のように消え、木々が頭上を覆い、光が急に弱まります。足音だけがやけに響き、山の冷たい空気が肌にまとわりつくようでした。

「本当にこの道で合っているのだろうか」 そんな不安が胸の奥にじわりと広がりはじめた頃、木立の間からぽつんと小さな看板が現れました。

「柳生の里」

その文字を見た瞬間、思わずほっと息をつきました。

柳生の里観光案内図
明日香村よりも狭いエリアなので、半日程度でほぼ主要な観光スポットは見て回れる感じです。


十兵衛杉

柳生の里に入ってすぐ目についたのが、この地のシンボルともいえる「十兵衛杉」でした。 柳生十兵衛が諸国行脚に出かける際、旅の無事を祈って植えたと伝わる杉で、かつては見上げるほどの巨木だったそうです。

しかし、昭和四十八年に二度の落雷を受け、ついに枯れてしまい、今では幹だけが静かに残されています。 その姿はどこか痛ましくもあり、同時に長い年月を生き抜いた木だけが持つ威厳のようなものも感じられました。

枯れてなお、十兵衛杉は柳生の象徴として立ち続けています。

十兵衛杉のそばから視界が開け、柳生の里を一望できる場所に出ました。
思っていたよりもこじんまりとした集落です。

白壁の民家や土蔵が点在し、田畑がその間を縫うように広がっているだけの、飾り気のない山里。
けれど、その素朴さこそが柳生らしさであり、剣豪の里としての静かな気配をいっそう際立たせているようでした。


旧柳生藩家老屋敷

観光スポットのひとつとして、まず目に飛び込んでくるのが見事な石垣を備えた「旧柳生藩家老屋敷」でした。 山里の素朴な風景の中で、この石垣だけがひときわ存在感を放ち、思わず足を止めてしまいます。
ここは、柳生藩の財政再建を成し遂げた家老・小山田主鈴の隠居宅で、奈良県内では唯一残る貴重な武家屋敷だそうです。 白壁の民家が点在する静かな集落の中に、武家屋敷特有の端正な構えがひっそりと佇んでいて、時代の重みを感じさせます。
現在は資料館として公開されており、往時の生活や柳生藩の歴史を伝える展示が整えられています。

柳生八坂神社

家老屋敷を後にして少し歩くと、道の先に小さな鳥居が静かに立っていました。
ここが 柳生八坂神社。 柳生の里の中でも、ひっそりとした佇まいを見せる小さな神社です。
鳥居は決して大きくはないのに、周囲の山里の空気と溶け合いながら、不思議と強い存在感を放っていました。
観光地として賑わうわけではなく、人影もほとんどありません。 けれど、その静けさこそが柳生らしく、鳥居の向こうに広がる境内には、どこか古い時代の気配が淡く漂っていました。

八坂神社の近くには、こぢんまりとした小高い丘があり、地元では 摩利支天山 と呼ばれています。 柳生八坂神社を創建した柳生宗冬が、武道の守り神である摩利支天をこの丘に祀ったと伝わっています。

山といっても険しいものではなく、少し登るだけで周囲の集落を見渡せる静かな場所。
摩利支天は、古来より武士に篤く信仰されてきた神で、 「敵に見つからない」「危険を避ける」 といった加護をもたらすとされ、剣豪の里・柳生に祀られていることにも深い意味を感じます。

八坂神社の鳥居をくぐると、石燈籠が整然と並ぶ参道がまっすぐ社殿へと続いていました。 山里の静けさの中で、苔むした石燈籠が淡い光を宿しているように見え、歩くほどに空気がひんやりと澄んでいきます。
参道の奥に建つ社殿は、もともと奈良・春日大社の第四殿に祀られていた比売大社を移したものだと伝わっています。 その後、1654年に柳生但馬守宗矩の息子・宗冬が、スサノオノミコトの分霊を勧請し、現在の八坂神社として整えたといいます。
武家の里・柳生にスサノオが祀られているというのも、どこか象徴的でした。 荒ぶる力を鎮め、守護へと転じる神――その存在は、剣の道を歩んだ柳生の人々にとって、心の拠り所であったのだろうと感じます。
静かな参道を抜け、社殿の前に立つと、山の風がさらりと吹き抜け、木々がかすかに揺れました。 この小さな神社が、長い年月のあいだ柳生の里を見守ってきたことが、自然と胸にしみてきます。


陣屋跡の史跡公園

1642年、藩祖・柳生宗矩がこの地に陣屋を築き、その跡地が、いまは静かな史跡公園として整備され、秋の深まりとともに紅葉が見事に色づいていました。

かつて藩政の中心であった場所とは思えないほど、今は穏やかな空気が流れています。 赤や黄色に染まった木々が風に揺れ、落ち葉がさらりと道を覆い、山里の静けさと歴史の気配がやわらかく混じり合っていました。

天石立神社と一刀石

駐車場から石段を登り、山の奥にある天石立(あまのいわたて)神社へ向かいます。
そこには、柳生の里でも特に有名な巨石「一刀石」が祀られており、剣豪・柳生十兵衛の逸話が残る場所として知られています。

石段を登りきると、そこから先はだんだんと光が届かなくなり、薄暗く静まり返った杉並木の山道へと入っていきました。 さっきまでの開けた山里の風景が嘘のように消え、木々が頭上を覆い、空気がひんやりと肌にまとわりついてきます。
杉の幹はまっすぐ天へ伸び、枝葉が密に重なり合っているため、昼間でも薄闇が漂っていました。
まるで神域へと誘われているような、あるいは剣豪たちが修行に向かった道を追体験しているような、不思議な緊張感が漂っています。

駐車場からおよそ一キロほど歩くと、ようやく天石立(あまのいわたて)神社の鳥居にたどり着きました。 人の気配がほとんどない山奥に、ぽつんと立つ鳥居はどこか不気味で、しかし同時に胸が高鳴るような不思議な魅力があります。

杉並木に囲まれた薄暗い参道の先に、静かに佇む鳥居。 昼間だというのに光がほとんど届かず、風が吹くたびに枝葉がざわりと揺れ、まるで山そのものが息をしているようでした。

こんな場所に神社があるのかと半信半疑になりながら歩いてきただけに、鳥居を見つけた瞬間、ほっとする気持ちと同時に、背筋がぞくりとするような期待感が湧いてきます。 天狗でもひょっこり現れそうな、そんな“異界の入口”のような雰囲気が漂っていました。

柳生の観光スポットとして知られる「一刀岩」。 2011年にここを訪れたときは、まるで誰も来ないような寂しい場所で、山奥の静けさだけが支配していました。 杉並木の薄暗い道を抜け、ぽつんと現れる巨大な割れ石――その異様な存在感が、かえって人の少なさを際立たせていたのを覚えています。

しかし、今では状況が変わっているのかもしれません。 人気漫画『鬼滅の刃』の修行シーンに登場する“岩を斬る場面”のモデルとして知られるようになり、聖地巡礼の地として注目されていると聞きます。

かつては静寂に包まれていたこの場所も、今では多くの人が訪れ、写真を撮り、物語の世界に思いを馳せているのだろうと思うと、時代の移ろいを感じずにはいられません。

この巨石には、柳生の里に伝わる有名な逸話があります。 柳生新陰流の祖・柳生石舟斎が天狗と試合をし、一刀のもとに切り捨てた――そう思った瞬間、倒れていたのは天狗ではなく、目の前にあった巨大な岩だったというのです。
石舟斎の剣が振り下ろされた一撃は、なんとこの巨石を真っ二つに割ってしまった。
その伝説が、いま目の前にある「一刀岩」として残っているわけです。

実際に見ると、岩の割れ目は驚くほどまっすぐで、自然に割れたとは思えないほどの迫力があります。 山奥の静けさの中でこの巨石と向き合うと、剣豪たちが生きた時代の気配がふっと立ち上がってくるようでした。
2011年に訪れたときは、誰もいない寂しい場所でしたが、 今では『鬼滅の刃』の修行シーンのモデルとして知られ、訪れる人も増えているのかもしれません。

鳥居をくぐってさらに奥へ進むと、杉並木の影の中に小さな祠がぽつんと現れました。 苔むした石段の先にひっそりと佇むその祠は、どこかおどろおどろしい雰囲気をまとっていて、思わず足が止まります。

こういう場所を見るのがたまらなく好きなのですが、 もし白装束のばあちゃんが突然立っていたら、さすがに叫んでしまうかもしれません。 それくらい、静けさの中に“何かが潜んでいる”ような気配が漂っていました。

風が吹くたびに杉の枝がざわりと揺れ、落ち葉がさらりと舞う。 人の気配がまったくない山奥で、この祠だけが別の時間を生きているように感じられました。

一刀岩の周辺は、 足元から斜面の奥まで、大きな岩がごろごろと転がっていました。
その中には、古くからご神体として祀られている岩もいくつかあり、苔むした表面や、自然とは思えない形の割れ目が、どこか神秘的な気配を放っていました。 人の手が加わっていないのに、そこだけ空気が変わるような、静かで重い“場の力”が漂っています。

見ての通り、電線もなく、このあたりの山深さは、まさにもののけ姫の世界そのもの。
苔むした岩、湿った土の匂い、風が通るたびにざわりと揺れる杉の枝―― どれもが、自然の力が圧倒的に強かった時代の名残を感じさせました。

もし木々の間から山犬や白いシシ神がふっと姿を現しても、まったく不思議ではない。 そんな“異界の入口”のような雰囲気が、この場所には確かにありました。


気がつけば、山の端がゆっくりと赤く染まり始め、あたりは夕暮れの気配に包まれていました。
そろそろ戻らないと、バスの時間が危うい。 柳生のバスは一時間に一本しかなく、終バスも早いので、乗り遅れると本当にやばいのです。

山奥の静けさに名残惜しさを感じつつも、足早に杉並木を引き返し、薄暗くなり始めた山道を急ぎます。 さっきまで“もののけ姫”の世界に迷い込んだようだったのに、今は一転して「文明に戻らねば」という焦りが背中を押してくる。

芳徳寺の麓に差しかかると、ひときわ目を引く赤い橋が見えてきます。 その名も「もみじ橋」。 ちょうど紅葉の時期に訪れたこともあり、名前にふさわしい鮮やかさで、周囲の景色の中に美しく溶け込んでいました。

橋の近くには、かつて柳生石舟斎の家があったと伝わっています。 剣豪の里・柳生の中心ともいえる場所に、こんなにも風情ある橋が架かっているのだと思うと、どこか物語の舞台に迷い込んだような気持ちになります。

赤い欄干の向こうには、色づいた木々が風に揺れ、川面には紅葉がひらひらと落ちていく。 その光景は、まるで秋そのものが橋に宿っているかのようでした。

夕暮れの柳生の里でバスを待っていると、近くにいたおばちゃんが声をかけてくれました。
「寒いから、コーヒーでものんでいかん?」
その言葉があまりにも自然で、あまりにも優しくて、思わず胸がじんわりと温かくなりました。
奈良駅までにつく頃には、とっぷりと暗くなっていました。

奈良のおすすめ郷土おみやげ

1. 柿の葉寿司(かきのはずし)
奈良といえばこれ。 塩サバやサケを酢飯にのせ、柿の葉で包んだ押し寿司。 保存食として発達したため、味がしっかりしていて旅のお供にも最適。 2. 三輪そうめん
日本最古の素麺の産地・三輪の名物。 細いのにコシが強く、喉ごしが抜群。 冬は「にゅうめん」として温かく食べるのも奈良流。
3. 奈良の茶粥(大和の茶がゆ)
奈良の家庭料理の代表格。 ほうじ茶で炊いた薄味のお粥で、香ばしくて軽い食べ心地。 旅の疲れがすっと抜けるような優しい味。 4. 奈良漬(ならづけ)
瓜やきゅうりを酒粕で漬けた奈良の伝統漬物。 甘みとコクが強く、好きな人にはたまらない深い味わい。
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愛媛県松山市出身。 国立理系大学院卒の元大手半導体材料研究開発エンジニア。(CPU基盤材料、太陽電池材料の研究開発に関わる) 関西在住時にうつ病療養のため何度か尋ねた蛇神大物主神を祀る奈良大神神社で不思議な体験を経験。それをきっかけに記紀を読むこと十年後、祖先は宇佐八幡初代神官大神比義、さらには大神神社(地祇系三輪・大神氏)といった蛇神族の血流(神官系)につながることをつきとめます。 また、20年間あらゆる療法を試しても治らなかった難治性うつ病も瞑想と催眠の研究を続けていくことで奇跡的に解消し、人間に備わる自然治癒力発動法を発見します。独自のヒーリング法を確立し5年間精神疾患者への対面施術指導を行った後コロナ禍以降は引退。現在はサイトを立ち上げオンラインでHSP向けセルフヒーリングを提供しています。 自身の経験をもとに、「この世界には、時に説明のつかない出来事が起こり奇跡が起こる」ということを伝えていきたいと考えています。 「引き寄せの法則」などのスピリチュアル、宗教団体とは関係ありません。
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