生命エネルギーの原動力、潜在意識のコア

HSPと意識

はじめに

潜在意識、生命と健康の中核ともいえる「脳幹」について詳しくみていきます。

脳幹の所在位置 

潜在意識のコア部ともいえる
脳の最深層部の「脳幹」は、
生命維持活動に関わる機能を備えた最も重要な部分です。

脳幹は、自律神経中枢機能を有する部分でもありますが、
ストレス信号が集中する部分でもあるので、
ストレスと自律神経は密接な関係にあることが脳の構造からも理解できます。

近年「トラウマ」の正体は神経系統の乱れとも考えられるようになってきているように、
神経系統(自律神経の乱れ)を改善していくことが、
精神疾患やトラウマ改善にも繋がっていくことに有効です。

脳幹」は、大脳辺縁系の下部領域に、
つまり脳の中央部付近から首にかけて細長い蛇のような形状をしており、
・間脳
・中脳
・橋
・延髄
・脊髄
といった領域に区分されています。

大脳と脳幹の間にある「間脳」は、
視床と視床下部で構成されています。

視床は嗅覚以外の感覚を延髄、
脊髄から大脳へ伝え、
視床下部は自律神経や内分泌系の制御を行います。

中脳」は、視覚、聴覚の中継点として眼球運動に関わっています。

」は顔面の動きや呼吸、咀嚼の調整に関わり、
延髄」は心臓の動きや血圧を調整する心臓中枢、呼吸中枢があります。

「顕在意識」を生み出す大脳は「思考」を司り、
覚醒時に意識的に行う機能をもっています。

脳幹は呼吸、睡眠、体温の調整、代謝といった、
生命エネルギーの創生、維持に関わり、
睡眠時でも「無意識的」に行っています。

脳幹の機能 ~神経を統括する生命維持機能~

脳幹は身体の神経系を統括する部分であるため、数多くの神経系が集中しています。
脳に出入りしている神経を脳神経といい、左右合わせて12対あります。
これらのうち、10対は脳幹からでており、様々な感覚や、健康、運動を支配しています。

中脳

中脳は脳幹の最上位の位置に存在し、なめらかな動きを可能にする、錐体外路性運動系の重要な中継所を含むほか、対光反射、視聴覚の中継所、眼球運動反射、姿勢反射(立ち直り反射)、γ運動ニューロン活動抑制、歩行リズムの中枢といった機能を有します。

中脳の神経

動眼神経・・・目を動かす筋肉、瞳孔の収縮を行う。
滑車神経・・・目を外側に動かす。

三叉神経、外転神経、顔面神経、前庭神経といった多くの脳神経核が存在し、脳神経が出る部位です。
脳幹を経由する多くの伝導路が通過する他、大脳皮質からの運動性出力を橋核、中小脳脚を経由して、小脳へと伝える経路などが存在します。

橋の神経

三叉神経・・・顔面の皮膚感覚、口の中の感覚など司る。
外転神経・・・眼球を外側に向かって水平に動かす。
顔面神経・・・顔の表情をつくる筋肉を動かす。
内耳神経・・・聴覚と平衡感覚など司る。

延髄

嘔吐、嚥下、唾液、呼吸および循環、消化の中枢を含み、生命維持に不可欠な機能を担っています。

延髄の神経

舌咽神経・・・舌から耳にかけての感覚を担う。
迷走神経・・・内臓の感覚に関わる。
副神経・・・首や肩の筋肉運動に関わる。
舌下神経・・・舌の運動を司る。

視床下部の働き ~多くの機能を備えた自律神経中枢とストレス中枢~

視床下部は約5gの親指の先ほどの小さな脳ですが、人間の脳の中心にあって、体内の恒常性(ホメオスタシス)機能、自律神経調節、食欲、性欲などの中枢機能を有する人が生きていくための重要な機能を備えています。この視床下部は、前群、中群、後群の領域に分かれ、交感、副交感神経、内分分泌系機能を総合統括しています。

視床下部の領域

前群・・副交感神経中枢を担う。
中群・・・交感神経中枢を担う。
後群・・・体温調整を担う。

視床下部は小さな領域に摂食中枢、性中枢、体温中枢、睡眠中枢、自律神経中枢といった重要な機能を多数備えています。一方で扁桃体(感情)と海馬(記憶)を通してくるストレス信号を受け取る部分でもあり、ストレスに敏感な部分でもあります。
つまり、ストレス、感情、記憶と自律神経、摂食、睡眠、生殖器官は密接な関係があり、摂食障害、うつ病、感情コントロール、睡眠障害といった神経症に関わる部分の中核になっていることが視床下部の機能を通して理解することができます。

ストレス信号の集約地点(室傍核)

恐怖、事故といった外的ストレスは、延髄からノルアドレナリンを分泌する青斑核に伝わり、扁桃体から視床下部の室傍核に伝わります。
パニック障害は、何等かの拍子でパニック発作、動悸を引き起すことから始まりますが、これも青斑核と視床下部の誤動作によっておこるのではないかという1つの考え方もあります。また、前頭前野、大脳皮質、海馬の情報は扁桃体に伝わり「快、不快」の判断を下し、同じ様に室傍核へと伝わります。
悩みのような不快な情報は慢性的な情動ストレスとなるため、視床下部への負荷がかかり自律神経失調やうつ病などを引き起す原因となります。

愛情との関わり

人の繋がりや、愛情に関わる神経伝達物質をオキシトシン(別名 愛情ホルモン)といいます。
オキシトシンはストレスの集まる室傍核で生成され、脳下垂体後葉から分泌されます
ASD(自閉症スペクトラム)や自己愛とも関わりがあるとされており、ASDタイプではオキシトシンが少ないと言われており、オキシトシンが多いと人と関わろうとする気持ちが強くなるようですが一方で嫉妬心がつよくなり攻撃性も高まるようです。

摂食行動・・・摂食障害の原因にも

視床下部にある外側野は、摂食行動を促進するので摂食中枢と呼ばれます。
動物実験では、この領域が破壊されると食事をとらなくなり、刺激すると摂食する現象が確認されています。逆な作用をする腹内側野は摂食行動を抑制するので満腹中枢といい、破壊されると食事をとり、刺激すると抑制行動をとります。摂食に関わる体内ホルモン「グレリン」「レプチン」が到達するのも視床下部になります。

睡眠中枢(体内時計)

視床下部にある視交叉上核は、体内時計の機能を備えています。
目から入った光の信号は、
視神経⇒視交叉上核⇒上頚部交感神経節⇒松果体
といった経路を通ります。
夜になり光の量が減少すると、松果体はセロトニンをメラトニンに変換して副交感神経を高めて血圧、体温を低下させ、睡眠に適した状態に変化させます。朝になり光を感知すると、逆にメラトニンをセロトニンに変換し、交感神経を高めて覚醒状態に促します。

脳下垂体の働き ~ホルモン分泌器官~

視床下部の下部には脳下垂体という、ホルモン分泌を行う器官があります。
脳下垂体は前葉、後葉に分かれ、視床下部の命令によって全身のホルモン系をコントロールします。
ホルモン分泌が低下すると、定型うつ病的な症状が、過剰になると非定型うつ病的な症状がでます。

前葉からでるホルモン

ACTH(副腎皮質ホルモン)・・・血圧、血糖値上昇に関わる
TSH(甲状腺刺激ホルモン)・・・代謝に関わる
LH(性刺激ホルモン)、LSH(卵巣刺激ホルモン)・・・生殖関係
GH(成長ホルモン)・・・成長・発達に関わる
PRL(プロラクチン)・・・母乳に関わる

後葉から出るホルモン

OXT(オキシトシン)・・・愛情ホルモン
ADH(バソプレッシン)・・・利尿作用

脳幹を鍛えることが健康を制す

脳幹は健康を有する機能が集約された領域です。常にストレスケアしておくことが健康維持やメンタル改善にも繋がります

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Natural-Spi研究所大神司

Natural-Spi研究所大神司

愛媛県松山市在住。 HSP気質によくみられる解離性障害(離人症)を受けやすく(MBTI診断ではISFP)、20代前半に大うつ病(定型うつ)発症。無意識からトラウマケア可能な自然治癒力法を発見し、精神医療でも治療できない20年近くに及ぶ大うつを克服。「Holistic Healing」と命名して提供しています。コロナ禍により家庭内でも実践できるパワーアップ版「Natural Selfcare Program」としてオンライン化。大うつ病以外に不安障害、摂食障害、睡眠障害、向精神薬の離脱症状抑制にも効果的です。